想定外の大災害に立ち向かう役人たちのドラマ。
そして不条理な災厄をもたらすゴジラのドラマ。
アメリカ軍にミサイルを撃ちこまれて東京に放射能を嘔吐するゴジラに涙した。
これは私の思いだ。
アメリカから来た原子炉から福島へともたらされた放射能に吐き気を催すほどの怒りを覚えた私の思いだ。
役人たちのまどろっこしいほどの会議で仕事が進まない描写も、
震災当時県庁にいた私には痛いほど笑える。
そして、役人の独断先行が良い結果を生むことがあることも。
それ以上に、人間の滑稽さが赤裸々に描かれていた。
ゴジラの放射能攻撃場面はあまりに巨神兵のそれで笑ってしまった。
庵野映画の刻印が濃厚な映像の羅列。
濃厚な作家性に浸かることができて、
爽快な気分で映画館を出た。
キャラの描き分けもアニメ的な極端さで気持ち良かった。
幼年期ゴジラはジブリの香りがした。
ミニタリー描写はエヴァそのまま。

要するに、よくも悪くも、私の好きな映画です。
劇場で見れて良かった。