SW最後のジェダイ:温故知新の傑作*文中ネタバレ大いに含む

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写真はうちでこたつ上で焼いたタコ焼き。特に内容と関係なし。

最後のジェダイは、よかった。とてもよかった。本編観賞中に5回ほど涙した。

まず、テーマがいい。

これは前作から変わらず「世代交代」「内なる声を聞け」「仲間を信じろ」であるのだが、今回はルークが色々と苦い経験をして意固地になったジジイとして出てくる。これがまるで、色々と人生経験を重ねるうちに自分内でSW世界を神格化して、やれ新シリーズは中身がないだの映像が軽いだの言ってる古いファンを象徴しているかのようなのだ。古いファンとはもちろん私を含む。新人ジェダイのレイがやって来てなんだこのフォースが何たるかもしらんのにやたらと強いフォース発散させてる小娘はとあからさまに不愉快になり無視する。何しろ、ルークは勝手に引退した気でいるのである。R2D2と再会しても、ルークに戻って欲しいR2が懐かしいレイアの3D映像を映写するとルークは「R2それはずるいぞ」という。その一言でああこれは戻るなと観客は思うのだがまだ意地をはる。弟子を育てるのに失敗し、自分を閉ざしたルーク。そんなルークをヨーダが再び諭す。我々の試練は弟子の目標になることなのだと。そして、ルークは生命がけのフォースを使うことになる。

チューバッカの活躍も嬉しい。ルークが住む島に滞在している間に、原住生物である鳥?をとって焼いて食っていたようなのだが、その鳥がムカつくほどに可愛げなのだ。チューイが程よく丸焼きにした漫画の肉のようになったその鳥?を喰おうとすると、目の前で鳥がピュウピュウ鳴きながら眼をウルウルさせてこちらを見るのである。これは映像的にもチューイ目線で描かれ、観客は大画面一杯にムカつくほど可愛い鳥を見つめることになる。チューイはいつものようにウォーと鳴いて「そんな目で見られたら喰えねえよ!」という名演技をみせる。次にファルコンを動かすときには船内にこの鳥が巣を作っているのである。微笑ましい。チューイの気は優しくて力持ちでしかも仕事できる見せ場が一杯である。

そして、今回の監督、ライアン・ジョンソン氏は、相当、ルーカスに敬意を表している。更に、黒沢明にも。ラストのルークとカイロ・レンとの対決。これは用心棒と椿三十郎を思わせる。そしてルークが消失するシーン。夕日をバックに空中浮遊して意識を集中していたルークが、ふっと地面に吸い込まれるように消える。まるで故郷のタトゥーインの夕陽かと思うような黄昏の中で。それは、エピソード4で見たタトゥーインの夕陽だ。その他にも、旧シリーズに直接つながるような場面が多い。話も帝国の逆襲とジェダイの復讐(帰還というのがいまだにしっくりこない)を一つにしたような感じだ。ああ、もう一回観たい。シリーズ全部を。

ただし、カイロ・レンが弱いというネックは変わらない。観てる間、お願いだからマスクつけてくれと思うほどの仏頂面はなんともならん。

今後、レイだけでなく、ポーもジェダイに覚醒しそうだ。もしかするとフィンもローズも。何しろレイは大人になってから覚醒している。それが新シリーズを希望に満ちた空気にしている。あ、でもルークもか。誰でもジェダイ、と言うと言い過ぎ感があるが、なるかもしれないと思わせる新シリーズを、これからも楽しみに待ちたい。






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by higeSSk | 2017-12-31 02:08 | 映画

劇団ユニット・ラビッツで演劇にひたりまくったり、映画の試写会の感想とか、美術展の感想とか、日々の思いとか。


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